環境とは、AIが仕事をする時の「周りの整え方」のことです。 どのAIを使うか、どこで動かすか、何を読ませるか、どこにつなぐか。それらをまとめて環境と呼びます。
層とは、その環境を役割ごとに分けた段のことです。 みかみさん(発信者)は、自分の環境を6つの層で説明しています。 分けて見ると、「今どこが足りないか」が分かります。
この単元では、次の言葉が出てきます。
どれも、深く知る必要はありません。層の名前と、役割が分かれば十分です。
層の中身は、動画の時点の話です。 ツールの機能は変わるので、細かい名前よりも、層という分け方の方を覚えてください。
○ ツールの情報:2026-11-05時点で公式ページで確認しました。Claude Codeは、ターミナル・エディタ・デスクトップアプリ・ブラウザで使え、CLAUDE.mdを毎セッションの始めに読む。スキル・フック・MCPの説明も上のとおり(https://code.claude.com/docs/en/overview)。Claude Codeは、CLAUDE.mdの代わりにAGENTS.mdを読むこともできる(https://code.claude.com/docs/en/memory)。CodexはAGENTS.mdを、作業の前に読む指示ファイルとして使う(https://learn.chatgpt.com/docs/agent-configuration/agents-md)。Obsidianは、メモをパソコン上のMarkdownファイルとして保存するアプリ(https://obsidian.md/)
○ 関係する単元:No.02(今の状況を1か所に集める)。6つのうち「ステート層」は、No.02の内容です
みかみさんは、最初にこう言います。 AIが好きな人ほど、無駄なことをしている、と。
新しいツールは面白く、飛びつきたくなります。 でもそれは、料理にたとえると、包丁や皿にこだわるようなものです。 大事なのは、おいしいご飯を作ること。サッカーなら、スパイクにこだわる前に、まず走ること。 動画では、そのようなたとえで説明されています。
ツールにこだわること自体が悪い、という話ではありません。 突き詰めた人だけがやればよい、というのがみかみさんの立場です。
では、何から始めればよいのでしょうか。 みかみさんの答えは、はっきりしています。 まず、Claude CodeやCodexのデスクトップアプリを、完璧に使える状況にします。 その上で、「もっと軽いツールはないかな」と思った時に、初めて探せばよい、と言います。
環境作りは、シンプルにする。これが一番大事、というのが動画の主張です。
みかみさん自身の環境は、スキルが5個もないそうです。 環境をしっかり作れば、スキルの数は、あまり要らないことになります。
複数のAIや、複数のツールを、同時に動かして見る方法もあります。 動画では、これを「エージェントをたくさん使い分ける」やり方として、紹介しています。 みかみさんは、これには意味を感じない、と言います。
理由は、シンプルではないので、疲れて続かなくなるからです。 みかみさんは、入り口をClaude Code1つにして、その下は、AIが自分で使い分ける形にしている、と説明しています。 人が見るのは、入り口の1つだけです。
あなたの環境でも、同じです。 まず、毎日話しかける入り口を、1つに決めます。
○ よくある勘違い:「いろいろなツールを入れた方が、環境が整う」ではありません。整えるのは、層です
○ 動画には、複数のAIの動きを1画面で見るアプリや、メモアプリへの意見も出てきます。この単元では、層の考え方に絞るため、深く扱いません
エージェント層は、「どのAIツールを使うか」です。 Claude Code、Codexなどがここに入ります。 エージェントには、システムプロンプト(そのツールに最初から入っている基本の指示)が入っています。
みかみさんは、Claude CodeとCodexを使い分けています。 細かく長くきっちりやってほしい時は、Codexに任せる、と話しています。
モデル層は、「どのモデルを使うか」です。 同じエージェントでも、選ぶモデルで、動きが変わります。
みかみさんは、「何を使ってもよいが、うまくバランスを取って」と言います。 重い仕事をしない人は、なるべく軽いモデルを使う方がよい、とも話しています。
プロジェクトの切り替えなど、判断が要る役は、性能の高いモデルに任せます。 実際の作業は、軽いモデルでもよい、という分け方です。 モデルの名前や性能は変わるので、この講座では名前を挙げません。
ツール層は、AIが何とつながっているかです。 動画では、次のようなものが挙がっています。
つながり先が多いほど、AIができることが増えます。 ただし、増やす順番は、第1章のとおり、まず1つを使い切ってからです。
作業場の層は、「AIがどのフォルダで、どこで動くか」です。 自分のパソコンで動かす場合と、クラウドで動かす場合があります。
みかみさんは、プロジェクト(フォルダ)を細かく分けず、「メイン作業場」を1つだけにしています。 その中の区分けは、AIが自分でやります。 これは、性能の高いモデルでないとできない、とも話しています。
人が自分で切り替えると、間違えることがあります。 「動きが悪いと思ったら、プロジェクトを間違えていた」ということが起きるからです。 だから、作業場は1つにして、区分けはAIに任せます。
ルールと記憶の層は、AIに最初に読ませる指示や、覚えておく内容です。 Claude Codeなら、CLAUDE.mdがその代表です。 Codexなら、AGENTS.mdという名前のファイルです。
動画では、ここが「めちゃくちゃ大事」と言われています。 一方で、記憶そのものは、あまり意識していない、とも話されています。 スキルも、たくさんは要らない、という立場です。
公式の説明では、CLAUDE.mdは人が書く指示、自動メモリはClaudeが自分で書くメモ、という違いがあります。 どちらも、会話の始めに読み込まれます。 つまり、「毎回初めまして」を防ぐ、最初の一手がここです。
ステート層は、No.02で学んだ、今の状況を1か所に集めた層です。 ゴール、会話、顧客、数字、人の関係などが入ります。
動画では、この層を「環境の中でもキモ」と位置づけています。 ほかの層が整っていても、今の状況がなければ、AIは何から手を付けるか分かりません。
詳しくはNo.02を見てください。 ここでは、「6つの層の1つで、今の状況の置き場」と覚えておけば十分です。
みかみさんは、AIが動くきっかけを、次の3つで整理しています。
みかみさんは、リアルタイムで対応しなければならない仕事が少ないので、時刻で定期的に見回る形で足りる、と話しています。 あなたも、最初は「人が話しかける」だけで始めて構いません。
みかみさんが話しかけると、次の順番で、層が使われます。
こうして、ステート層が、いつも最新に保たれます。 人に聞く必要が出たら、止まって待ち、返事が来たら再開します。
開発の仕事の例も、動画に出てきます。 要件はClaude Codeでまとめ、実装とレビューはCodexが行い、確認はClaude Codeが行います。 最後に、本人が見て問題なければ、本番に上げる、という流れです。
みかみさんは、「下の仕組みは、知らなくても使える」と言います。 自分は作った側なので、中身を知っているだけで、使う側は話しかけるだけでよい、という説明です。
あなたも、最初から全部の層を作り込む必要はありません。 まず、6つの層を紙に書いて、「どこが空いているか」を見るだけで、最初の一歩になります。
ツールを増やす前に、環境を整える。環境は、エージェント・モデル・ツール・作業場・ルールと記憶・ステートの6つの層で見る。まず1つを使い切り、入り口は1つにする。
10分で、自分の事業を1つ選んで、次の表を書きます。 「今どうなっているか」を、短く書きます。分からなければ「まだない」と書いてください。
| 層 | 今、使っているもの・状態 | 足りないもの |
|---|---|---|
| エージェント層(どのAIツールか) | ||
| モデル層(どのモデルか) | ||
| ツール層(何とつながっているか) | ||
| 作業場の層(どのフォルダか) | ||
| ルールと記憶の層(読ませる指示はあるか) | ||
| ステート層(今の状況の置き場はあるか) |
例:Kindle出版を選ぶなら、作業場の層には「原稿用のフォルダが1つ」、ルールと記憶の層には「まだない」と書きます。 足りないものの欄には、「読者に向けた文体のルールを書く」などと書きます。
書き終えたら、6行のうち、いちばん空いている層に印を付けます。 それが、最初に整える層です。
訪問介護を選ぶ時は、利用者さんの名前など、本人が分かる情報は書かないでください。使うツールとフォルダの名前だけで、書けます。
この表は、卒業課題の(2)「AIの環境を層ごとに点検する」の、最初の下書きになります。
問1 新しいAIツールが次々と出ています。どれを試すか迷った時、本文の考え方に近い動き方はどれですか。
問2 「毎回、AIに会社の方針を説明し直すのが面倒」という悩みがあります。本文の6つの層で、まず見直すのはどれですか。
問3 みかみさんが、作業場(プロジェクト)を1つだけにしている理由として、本文に合うのはどれですか。
出典:みかみ『【脱初心者】AIツールを増やす前に、この環境を作ってください。年商30億AI企業社長がガチで実務で使ってるAIの環境設定を公開!』(YouTube, 2026-10-04, https://www.youtube.com/watch?v=A65khoG3x1c)